D-DECK使い方セミナー レポート
2015年7月26日(日)ユニバーサルスタジオジャパンのすぐ近くにある、株式会社ヤマハミュージックジャパン 研修センターで「D-DECK使い方セミナー」が行われました。
<前半> 授業編
本年度もヤマハミュージックジャパンご協力のもと、9校へ貸出しされた「デュアルマニュアルキーボード D-DECK」。
毎年希望校は多く、最も倍率が高い中、当選した学校のキーボーディストが集まりました。会場に置かれた先生用のD-DECKは、なんとピンク色。特別仕様になっていました♪ 講師はキーボードプレーヤー・D-DECKインストラクターの「星 祐喜」さん。いつも年末には東京からグランプリ大会を見に来てくださるほど、スニーカーエイジを熱く応援してくださっています。
セミナーが始まると、「バンドにおけるキーボードの役割」「D-DECK基本説明」「D-DECKの使い方」と、どんどん授業がテンポよく進みます。
たくさんの音色が紹介され、シンセリード、オルガンなどのシンセならではの音色を先生が少し弾くたびに、参加者の皆さんから「上手いなー」のつぶやきが聞こえました。間近で見るプロの演奏は刺激的です。
そして、実際に自分たちのD-DECKに電源を入れ、主な機能説明を聞きます。自分なりに使いやすいように設定する「Utility」や、アンプやミキサーを通して音を鳴らすときの外部出力端子の説明、サスティン/ボリュームペダルの設定、USBメモリへの保存方法など、丁寧に説明してくださり、みんな真剣にメモっていました。
<後半> 実践編
規定曲を題材に、音作りを学びます。
「ドレミFUN LIFE」を星さんがデモンストレーション演奏してくださいました。2段鍵盤をフル活用し、ひとつの音も逃すことなく1人で完全に弾ききり、演奏テクニックもさながら、音色切り替えの手順の良さに驚きでした。
そして、わかりやすいようにテーマを大きく3つに絞っての解説でした。
① 目指せ!2段鍵盤を上手に使って出来るヤツ
② 3つのポイントで極めよう!シンセサウンド
③ 追求!リアルサウンド!
①では、2段鍵盤を無駄なく使えるよう、音色数の一番多い部分を探し出し、どこのパートを誰が演奏するか最善な割り振りを考えることが大事…とのことで、「ドレミFUN LIFE」で登場する5音色のうちピアノをのぞく4音色をD-DECKの2段鍵盤+メモリーボタンを使って割り当て、キーボーディストが2人しかいなくても演奏できる参考レイアウトを教えてくださいました。
②では、「ドレミFUN LIFE」のシンセソロの音づくりと、応用して「チェリー」のイントロの音づくりを教えていただきました。「スライド」機能を使って音を生っぽく&音色を混ぜて音圧UP&エフェクトで「ディレイ」をかける!まさに原曲と同じ音が作れて、みんなの顔もほころんでいました(^^)
③では、「瞳」ストリングスを中心に「僕らの永遠」ストリングスへの応用、「チェリー」のブラスセクションについて、みっちりと教えてくださいました。「瞳」を選んだ学校が多いので、みんな前のめりになって真剣に聞いていたのが印象的でした。シンプルでアコースティックながらも、必要な厚みやキラキラ感があるストリングスは、星さんのように知識と経験を積まれた方でないと、なかなか出せないものです。勉強になりました。
「譜面を見ながらじっくり原曲を聴き、音づくりのヒントを掴むことが重要」というポイントも教えていただき、更にそれを2段鍵盤のD-DECKでしか出来ないワザで再現することで、規定曲の演奏はもちろん、普段の演奏活動でもかなり効果的な音づくりができるなと思いました。
また、音作りだけでなく、ボイスコピー機能などの便利機能の紹介も交えたり、フットコントローラーの重要性にも触れてくださいました。限られた時間内で、いつどのように説明したら理解が早いか、入念に準備してくださっているのが伝わり、感謝の気持ちでいっぱいでした。
終了後の質問コーナーでは長蛇の列。みんな熱心で、質問内容も年々レベルアップしているそうで、星さんも真摯に答えてくださいました。
曲全体のイメージを左右するキーボードパート。特に今年の規定曲はキーボードパートが要。2段鍵盤を有効に使えば本当に価値アリです!
そして、キーボーディストとしてのセンスを磨き、バンド全体のレベルアップができるよう、まずは今日学んだ「規定曲をしっかり研究する」ということから練習を重ねていってもらいたいです。予選会が楽しみです。ありがとうございました!